平成22年9月の管理

大変な異常気象になっています。連日猛暑日が続き、特に椎茸栽培には発生の条件の最低気温が下がりません。椎茸栽培にとっては最悪の天候です。雨も局部的で降らない地域では全く降らず榾木もかなり乾燥しています。

それでも、被害を受けた方には申し訳ありませんが、やっと台風が日本海に入ってきました。

   本来なら太平洋側を通るようになれば大陸の高気圧が張り出し気温は下がって秋めいて来るはず。赤トンボもすこしずつ目立つようになりました。あと少しの辛抱だと思います。


新榾の管理

新榾の散水

   雨の少ない地域では散水を行ってください。散水は夕方気温がさがってから行います。人口榾場では全体がぬれるように、時間的にはエバーフロウ30分位の散水になります。散水に関して次のことを注意してください。

1.  散水の目的は榾木の過乾を防ぐ為の散水です。本来ならこの時期は芽作りのための散水が目的ですが、最低気温が18℃を割るような日が連日続かないと芽作りに結び付きません。

 それでも地域的、榾木の状態によっては芽作りの体制が出来ている場合があります。封蝋を通して芽の膨らみが多く確認できるようなら散水は少なくしてください。多発傾向のあるH255では散水はしない方が無難です。

週間天気予報、台風の進路に注意して近い内に降雨があるかどうかで散水の量を加減します。

  裸地伏せでは散水をしないか、もし散水の必要と思ったときは気温の下がった夜間に榾木温度が冷え込むまで長時間行います。

2. 来週には気温が下がり最低気温も18℃に近づく筈です。それからは本格的に芽作りの為の散水になります。天地返しなど物理的な刺激を与え散水するのが基本です。

  天地返しが出来ない場合は小口を木槌で叩たり井桁積みの一番下の榾木を10cmくらい持ち上げて落とします。高温菌、中温菌もこの作業をします。特に中温菌のM655はこれをするかしないかで発生が大きく異なります。M655は必ず行ってください。

新榾の発生

  今は高温のため芽だし室を使って発生させてもハウスで色の異常に白いきのこになってしまいます。あと少し気温が下がれば正常な色になるはずです。

  本浸水の前に必ず試し出しをして浸水時間を決めてください。当社試験榾場ではH259、H255は3時間で充分発生します。芽出し室が無い場合、水揚げは夕方行います。翌朝まで置き翌日展開します。気温が下がらない場合は二段合掌では下の段だけ、棚出しでは下から3段目までを使い少しでも気温の低い場所で発生させます。稲刈りと浸水が重なってお忙しいと思いますが、10月になると菌床椎茸が多量に出回ります。体調を崩さないよう注意して頑張ってください。


お願い

毎年2月は植菌のピークになり種菌の発送が遅れます。種菌の発送予定を早めにご連絡下さい。特に成型種菌はご注文いただいてから製造しますので、最低10日ほど掛かります。早めにご連絡いただければ希望日に間違いなくお送りできますのでご協力お願いいたします。